東洋医学と西洋医学、なにがちがうの?イイトコどりしたい!

メゾンドメグリ、管理栄養士のまぐです。久しぶりに漢方薬を飲んでいたおかげか、大阪府の飲食店営業時間短縮要請で睡眠がとれているおかげか(嬉しいのか悲しいのか…)、生理痛がめちゃくちゃ楽で、え?と拍子抜けしている私です。
さて、今日もワタシのハテナに、薬剤師がこたえます。

今日のききたい 「東洋医学と西洋医学、なにがちがうの?」

東洋医学と、西洋医学って、何が一番違うの?私が大学で勉強してきたのは、西洋医学をベースとした栄養学。栄養士の私が薬膳の本を見ても、根拠が全然わからなかった。一体何が違うの?併用はできるの?
(質問者:30代管理栄養士 まぐ)

漢方薬剤師がこたえます

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漢方薬剤師タケウチアツコです。
今日は私達が普段受診することの多い「西洋医学」と漢方や鍼灸、整体、薬膳などをはじめとした「東洋医学」の違いについておこたえします。

パーツの集合体で体を見る「西洋医学」

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まず西洋医学では、人体をパーツの集合体としてとらえ、病気の原因となっているパーツを検査で見つけ、そのパーツを正常に戻すことを治療の目的とします。なので内科、外科、整形、神経、脳、目、耳、鼻、皮膚、精神、泌尿器、歯などなどパーツごとに専門のお医者さんがいます。
さらに、内科の中でも呼吸器内科、消化器内科、内分泌内科…などと機能や臓器ごとに細かく専門に分かれています。さらには、小児科、産科婦人科など年齢や性別によって分かれていますね。
そして、私たちが病院に行くとまず血液検査、尿検査、レントゲン、CT、エコー、その他様々な検査で病気のある器官や臓器を特定して、合理的かつピンポイントに治療法を選択していき、その症状に応じて薬が処方されます。
例えば痛みには鎮痛薬、眠れないと睡眠薬、むくみには利尿薬というように1つの症状(病気)に対して、その病気に効く1つの薬(もしくは数種類)が処方されます。西洋薬は有効成分が単一成分の化学合成品なので、病気の症状が複数あると薬の数もどんどん増えます。例えば風邪をひいて頭痛と熱があり、喉の痛みもある時など3、4種類の薬を処方されたことのある方も多いのではないでしょうか。

西洋医学では検査結果の数値が平均的なものよりどれくらいずれているか(よく血液検査の数値の横にHとかLとか書いてあるあれです。H=高い、L=低い)、画像に物理的な変化が現れているかで病気を診断し、医学的なエビデンスに基づいて理論的に治療方法を決定します。
ですので、どれほど自覚症状があっても、データとして明確な異常が表れないと、なかなか治療の方針が決められず、「治療法がない」といわれてしまいます。実際、【冷え性】などは多くの女性が悩んでいますが西洋医学的には病気とみなされていませんし、症状を和らげる対症療法もありません。

皆さんの中にも、気になる症状があるのだけど、検査データには異常が現れず、「年齢的なものですよ」「体質によるものですかね」と、お医者さんに言われてしまったご経験がある方もいるかもしれませんね。

心と体を一つのものとして見る「東洋医学」

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「東洋医学」では心とからだを含めて人間の身体はひとつであり、人体に起こる現象はみな関連していると考えます。からだのある部分の調子が悪くなり体全体に影響がおよび、別の場所に症状が現れてきたと考えるのです。ですからパーツではなく体全体の調子を整え、全体が良くなればある部分の症状(病気)も消えるというわけです。この体全体の調子というのに、心の状態も含まれるというのが東洋医学の特徴です。

なぜその症状が出ているのか?、その人の体質はどんなものか?、を考えて治療していくので東洋医学は、診断名に応じた薬が選ばれるのではなく、患者さん一人一人の体質やその時の症状に合わせて薬が選ばれるいわば「オーダーメイド医療」。漢方薬は生薬と呼ばれる天然植物や鉱物、時には動物を一定の割合で混合して組み合わされています。西洋薬と異なり1つの漢方薬に複数の成分が含まれているのでいろいろな症状に対して効果を発揮します。

東洋医学では症状と同じくらいその人の体質を重視して薬を選ぶので、同じ症状を訴える人がいても、それぞれに違う薬が処方されたり(「同病異治」)、また、1つの漢方薬でも様々な症状に対する治療が可能になるため、違う訴えの人にも同じ薬が出ている(「違病同治」)という事もあり得ます。

西洋医学と東洋医学のイイトコ取り

私たちは検査機器のなかった大昔ではなく、日々目覚ましい進化を遂げている現代医学のある時代に生きています。体の中の状態を知ることのできる様々な検査や、外科手術、抗生物質が有効な感染症など西洋医学が得意な分野はたくさんあります。体の不調を感じたら、まずは受診をして異常が無いか調べることが大切です。

具体的な病変や検査データには現れない不調や、疲れや冷え、更年期など多くの人が悩んでいるけれど具体的な薬や治療方法のない病気や症状などは東洋医学の力で、症状を改善したり、病気にならないように未病のうちに予防したりすることもできます。

西洋医学、東洋医学どちらが良い、悪いということではなく、大切なことは西洋医学、東洋医学の得意な分野の違いを知り、うまくイイトコどりをして、病気にならないようにすることです。不調を感じた時は、そのままにせず病院を受診し、その時にもしも「異常なし」と言われても不調が続くような時は東洋医学にも目を向けてください。

よりゴキゲンな毎日を送るヒントをmaison de megriでは漢方養生コンシェルジュがお伝えしていきますね!

今日のまとめ

今日はタケウチアツコがまぐの質問にこたえました。

・西洋医学と東洋医学に優劣はない。
・西洋医学で「異常なし」。でも感じる不調。東洋医学に改善のヒントがあるかも。

病院で異常なしと言われた。でもしんどいんはほんまやで!ってとき、東洋医学で改善した経験はいろんなところで耳にします。
大事なのは、イイトコどり。不調に気付いて、自分なりの対処法を選択できる賢いワタシになりましょう。

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