春を楽しむために今からできること。巡らせて出す、春のセルフケア3選+薬膳
こんにちは。maison de megriのなみみです。
今日はとっても寒い朝でした。洗濯物を干す手もかじかんで、ジーンとしています。犬の散歩に出かけるといい匂い・・・黄色い蝋梅(ろうばい)の花が咲いていました。着実に春が近づいてきているのですね。

草木が芽吹くように私たちの体と心もゆっくりと冬から春に移る準備をはじめようとしているのです。
でもやっと暖かくなって嬉しい・・と思いきや、疲れやすかったりめまいがしたり。おまけに花粉症までついてきて何だか気分も塞ぎがち。
毎年こんなことを繰り返してはいませんか。
ウキウキした春を迎えるためにこの時期からできる養生についてお伝えしていきたいと思います。
体の中も「冬」から「春」へ
冬は「閉蔵 」の季節と言われています。
体と心の「蔵」を「閉じ」て、静かにエネルギーを蓄えておく冬。
(クマの冬眠を想像してみてください)
エネルギーを溜め込むだけでなく、老廃物も溜め込んでしまっている冬。
立春(2月4日)が過ぎると、自然界は春に向けて動き出します。

春がダイエットに最適な理由〜陰陽の考えを生かす~【くー先生となみみの相談室#006】より
陽気:温める、陰気:冷ます というイメージ。
2月末頃は曲線の矢印が上向きです。陽気がだんだん増えていく時期です。木々の芽が出て、どんどん成長していくのはこの陽気が増えているから。
「どんどん上に」「外に」向かって芽を出し枝を伸ばしていきます。
私たちの体の中にも陽気(エネルギー)が増えてきて、体中を巡り、「上へ」「外へ」のびのびしたい!と準備しはじめます。
そう、今はためこんだエネルギーと老廃物を少しずつ発散させて春に向けての準備をしていく時期なのです。
春によくある不調の原因は?
・吹き出物
・イライラする
・熟睡できていない気がする
・のぼせやほてりがある
これらの春によくある不調の原因は何でしょうか?
春は陽気の上昇によって老廃物や余分な水分、脂肪分を体外に排出しやすくなります。つまり「デトックス」のチャンスなのです。が!しかし、
この上昇の矢印に心と体がついていけないと、うまく発散ができず、心も体もウツウツ。ためこんでいたものが出ていけません。

陽気が高まり、「上に」「外に」出ようとしているエネルギー。巡りが良くないと上昇した気が発散できずに、身体の上の方にたまります。これが吹き出物や、イライラ、のぼせやほてりになります。
春を迎える前にやっておくこと
「からだ」「こころ」の巡りを良くしてうまく上昇気流に乗っていけるようにするのが春を迎える体になるポイント。
発散を助けるためにできることは「(老廃物を)出す」こと。そのためには大切なポイントは、巡らせること、いらないものが出る「出口」を作ることです。
今日からできるセルフケア3つ
それでは、「巡らせて、出す」春の準備のためのセルフケアを3つ、ご紹介しましょう。
1:足を冷やさない
下半身、特に足を冷やさないようにしましょう。
日中はレッグウォーマーなどで足首を守ってください。
そしておススメなのが「足湯」。
足湯は頭に上った血をおろすのにも効果的です。最近はこんな可愛いたらい(?)もあるのです。

私もテーブルの下で気軽に足湯をしています。
2:深呼吸&脇腹ストレッチ
体の横側には、巡りを良くする「肝の経絡」というものがあります。ここを伸ばしてストレッチすることで、巡りを助けます。

春の自分の機嫌をとる、無料でできる肝の養生。【くー先生となみみの相談室#9】より
こんな風に椅子に座ってもできるので、デスクワークの方も一時間に一回、一分でいいので行ってみてください。
その時の呼吸は深呼吸で。深い呼吸は自律神経も整える効果もあります。

崎田ミナさんの著書「ひとりほぐし」より画像をお借りしています。
こんなふうに壁に脇をつけてストレッチするのも効果的
3:香りを楽しんで巡らせよう
私はオレンジの香りが好き。
オレンジの香りを嗅ぐと、ふわっと気持ちがゆるむのを感じます。そして深い呼吸がしやすくなります。
香りは脳の中の「扁桃体 」という所にも影響を与えます。ここは「快」「不快」の感情を司る部分。好きな香りは「快」の感情を高め、心と体をゆるめる働きがあるのです。
好きな香りを嗅いだ時の心地いい感覚は、次に脳の「視床下部」と呼ばれるところに届きます。
この視床下部は自律神経の司令塔とも言われるところ。
好きな香りで「心地いい」と感じ、視床下部がそれを受け取ることで、自律神経のバランスが整い、副交感神経が優位になれば、体の緊張がほぐれ、心が落ち着き、心身共にリラックスすることができます。
香りは自律神経を整えることにもつながるんですね。漢方的にも香りに良い食材は「気」を巡らせると言われますが、その陰には自律神経の力が隠れているのかもしれません。

春までの時期にリラックスできる香りのおすすめは、柑橘系。
みかんやオレンジなど、旬の果物でもあります。皮をむくときも香りを楽しんでください。
アロマで柑橘系を使用するときは、肌につけ、光に当たるとシミや皮膚炎を起こすこともあるので注意が必要です。お家の中でアロマディフューザーなどを使って楽しむのがおススメです。
▼こちらの記事も。おすすめのセルフケア、深呼吸について▼
好きな香りを取り入れながら深呼吸すると、より効果があるかも。
今日から食べたい旬の食べ物
次の季節に向かうための体の準備をするために必要なのが旬の食べ物。
今は菜の花、セロリ、そろそろタケノコ、タラの芽なんかも出てきますね。
いずれも香りや苦みのある食べ物です。
漢方では春の苦みのある食材は、体の中の老廃物を出して、巡りをよくする働きがあると言われています
その中で私のおすすめは菜の花。
栄養学的に菜の花のビタミンCは、ほうれん草の約4倍、鉄分は野菜の中ではトップクラスの含有量です。
私は辛子を入れて胡麻和えにして食べています。ツナも入れると食べ応え満点、立派な副菜になりますよ。
▼菜の花の薬膳&栄養については管理栄養士の記事をどうぞ▼
春野菜の旬は短いので、この時期積極的に取り入れたいですね。
春をごきげんに楽しもう
いかがでしたか?「春」という季節は、陽気の増えてくる季節。
そこで出てくる不調に悩むより、季節の流れにうまくのって過ごしていきたいですね。
まだまだ寒い日もありますが、寒いうちから春の養生をはじめて、ごきげんに過ごしてくださいね。
この記事を書いた人
ライター なみみ
関西在住、50代現役看護師。二児の母。好奇心旺盛。
30代半ばで離婚を機に看護学校へ入学したツワモノ。精神科ナース経験からくるホスピタリティはめぞめぐメンバーお墨付き。子育ても落ち着いた今、更年期の悩みなどをきっかけに、仲間とmaison de megriを立ち上げる。